発生工学技術支援サービス by TARToL

胚・精子の凍結保存は、近年増え続ける遺伝子改変マウス・ラットやモデル疾患動物の維持コスト削減および系統断絶事故に備えたバックアップに有効な手段です。医学系研究科附属動物実験施設(IAE)では2010年より発生工学技術支援サービスを開始し、以下の点からご利用を推奨しております。

1. 維持コスト・飼育スペースの削減

胚・精子の凍結保存により日々の飼育費用を削減でき、限られた飼育スペースを有効に利用することができます。また他機関へ輸送する際、凍結胚・精子は生体と比べ輸送コストを大幅に削減することができます。

2. 貴重な遺伝資源の保護

飼育中の事故、微生物感染、交配ミス、系統維持過程による遺伝子変異等からマウスを守ります。

3. 秘密厳守のプライベートバンク

他者への分与を前提としたバンクではありません。お預かりしたデータ類、胚・精子は厳密に保管いたします。

4. 安心の凍結保存技術

専門的な技術を持つ施設職員が実施いたします。凍結した胚・精子は一部融解して発生率・受精率を確認しデータを提供します。

5. 低価格

研究支援業務として行うサービスですので、費用は動物購入費用や消耗品等の実費のみです。

留意事項・注意事項

  • 個体復元時の生存率や産仔数は、リソースの品質や動物の特性に依存するため、100%の成功は保証できません。
  • 施設指定動物生産業者(日本エスエルシー、ジャクソン・ラボラトリー・ジャパン、日本クレア)以外の学外機関等から生体動物を持ち込む作業は受け付けておりません。
  • 保管可能な凍結リソースは、当施設で作製されたものに限ります。学外機関等で作製された凍結リソースの保管は受け付けておりません。
  • 作業開始までに、発生工学の内容が記載された遺伝子実験計画・動物実験計画の承認が必要です。原則として計画書の作成および申請手続きはご依頼者自身で実施していただきます。計画書の作成にあたっては下記「計画書作成の手引」をご参照ください。オプションとして施設職員による書類作成代行(作業手数料9,973円)をご希望の場合は、利用申請フォームでお申し込みください。

サービスの流れ

マウス・ラット個体復元

最短6ヶ月での引き渡しになります。

個体復元フロー

書類・資料

ご依頼に必要な書類

書類(「IAEへの利用申請」フォームでご提出ください) 胚・精子の凍結保存 凍結胚・凍結精子からの個体復元 微生物クリーニング
胚・精子凍結保存同意書(学内限定)
凍結胚・凍結精子からの個体復元同意書(学内限定)
微生物クリーニング同意書(学内限定)
書類(打ち合わせ後にメールでご提出ください) 胚・精子の凍結保存 凍結胚・凍結精子からの個体復元 微生物クリーニング
微生物検査報告書
★中央棟以外で飼育された動物を使用する場合
融解プロトコール
★中央棟以外で作製された凍結胚・凍結精子を使用する場合
書類(承認後にメールでご提出ください) 胚・精子の凍結保存 凍結胚・凍結精子からの個体復元 微生物クリーニング
動物実験計画書の写し
(発生工学に関する内容を追加し、承認されたもの)
遺伝子実験計画書の写し
(発生工学に関する内容を追加し、承認されたもの)
★遺伝子組換え動物の場合

*施設職員による発生工学作業の計画書作成代行を希望する場合は、既に承認されている計画書の写し(発生工学の内容が未記載のもの)をご用意いただき、利用申請フォームでご提出ください。

参考資料

名称 説明
マウス個体復元 計画書作成の手引(学内限定)
2026年7月13日更新版
マウスの個体復元に関する遺伝子実験計画書・動物実験計画書の作成内容をまとめた資料です。ご依頼者自身で計画書を作成する際の参考資料としてご利用ください。
マウス凍結保存 計画書作成の手引(学内限定)
2026年7月13日更新版
マウスの凍結保存に関する遺伝子実験計画書・動物実験計画書の作成内容をまとめた資料です。ご依頼者自身で計画書を作成する際の参考資料としてご利用ください。

申し込み手順

STEP
書類のご用意
ご希望するサービスに合わせて必要書類をご用意ください。
STEP
コアファシリティ統括センター(CFC)への利用申請
東北大学コアファシリティ統括センター設備統合管理システム(SHARE)  へログインし、 [1090]発生工学支援サービス マウス・ラット の設備詳細ページ下部にある 利用申請する(Apply for equipment usage) ボタンより、料金請求情報の登録を行ってください。
STEP
動物実験施設(IAE)への利用申請
以下の「IAEへの利用申請」フォームより依頼情報の申請を行ってください。
STEP
打ち合わせ
担当者よりその後の手続きについてご連絡いたします。

ご利用料金

  • 料金は目安としてご確認ください。ご依頼内容やリソースの品質、動物の特性により料金が変動する可能性があります。
  • 料金は、作業終了時に東北大学コアファシリティ統括センター設備統合管理システム(SHARE)  経由で施設が利用実績を代理登録し、動物引き渡し後にお支払いいただきます(2025年11月1日受付分以降)。
  • 支払い財源は大学運営資金、寄附金、科学研究費補助金、受託研究費、受託事業費、預り補助金等、外部資金を含むすべての財源が使用可能です。
  • 若手研究者を対象とした共用設備利用支援制度  も利用可能です。ただし、3月引き渡し、および前年度依頼分で引き渡しが次年度になる場合は大学運営資金および寄附金のみとなります。
  • 施設職員による書類作成代行を依頼する場合は、作業手数料として9,973円を請求いたします。*学外からのご依頼は全て書類作成代行となりますので、あらかじめ計画書作成手数料が含まれた料金を記載しております。

マウス(2026年7月1日以降適用)

項目 料金(学内) *料金(学外)
精子凍結保存 56,988円〜/系統 59,837円〜/系統
胚凍結保存 95,225円〜/系統 99,986円〜/系統
凍結リソース1年保管 21,331円〜/系統 22,397円〜/系統
新鮮胚からの個体復元(体外受精, 卵管かん流) 165,086円〜/系統 173,374円〜/系統
凍結胚からの個体復元 99,747円〜/系統 104,734円〜/系統

ラット(2026年7月1日以降適用)

項目 料金(学内) *料金(学外)
精子凍結保存 128,946円〜/系統
胚凍結保存 186,142円〜/系統
凍結リソース1年保管 21,331円〜/系統 22,397円〜/系統
新鮮胚からの個体復元(卵管かん流) 367,172円〜/系統
凍結胚からの個体復元 138,932円〜/系統 145,878円〜/系統

ご不明点は、CFA発生工学サービス窓口  へご連絡ください。


実績

マウス凍結受精卵の融解実績

年度 ご依頼件数 (件) 受精胚生存率 (%) STDEV (%)
2019 54 65.6 22.1
2020 35 69.6 20.2
2024 53 76.1 19.8
2025 30 63.2 29.5
合計 193 68.1 23.2
ご依頼件数
受精胚生存率

*改修に伴い依頼件数が少なかった2021-2023年度のデータは省略する。
*受精胚生存率は、凍結融解した受精胚の中で、融解後2細胞胚まで分化した割合。